ビーソフテン ローション「販売中止」の真相と本当の理由!代わりの市販薬は薬局や通販(Amazon・楽天)でどこで買えるか徹底調査

ところで皆さん、皮膚科で人気の「ビーソフテン ローション」が販売中止になったってウワサ、聞きましたか?「いつも使ってたのに困る!」「これからどうすればいいの?」と不安になっている方も多いはず。でも安心してください!
この記事では、販売中止の真相から、代わりになる市販薬、どこで買えるのかまで、あなたの疑問をぜんぶ解決します!
・メーカー「日医工」に起きた重大な問題と過去の自主回収の真相
・実は「販売名が変更」されただけ?旧製品と新製品の違いを解説
・ビーソフテンの主成分「ヘパリン類似物質」とは?その驚くべき保湿効果
・ステロイドは含まれている?ビーソフテン系ローションの安全性と特徴
- ビーソフテン ローションが「販売中止」と言われる本当の理由
- メーカー「日医工」に起きた重大な問題と過去の自主回収の真相
- 実は「販売名が変更」されただけ?旧製品と新製品の違いを解説
- ビーソフテンの主成分「ヘパリン類似物質」とは?その驚くべき保湿効果
- ステロイドは含まれている?ビーソフテン系ローションの安全性と特徴
- 処方箋なしで買える!ビーソフテンの代わりになる市販薬一覧
- 【要確認】市販薬と処方薬(医療用)の成分・濃度の違い
- ドラッグストアや薬局で代用品を探す時の選び方と注意点
- Amazonや楽天などネット通販での購入は安全?個人輸入のリスク
- ビーソフテン系ローションを最も効果的に使うための正しい塗り方
- 使用上の注意と副作用:ヘパリン類似物質が使えない人は?
- 【最新情報】ジェネリック品「ヘパリン類似物質ローション」の今後の供給見通し
ビーソフテン ローションが「販売中止」と言われる本当の理由

「ビーソフテン ローションが販売中止になった!」
こんなウワサが広まって、多くの人がザワついています。実際に病院で「いつものビーソフテンください」と言ったら、「もうないんですよ」と言われたり、薬局で見かけなくなったりしたら、焦りますよね。
「え、あの神保湿ローションがもう手に入らないの?」
そう思って不安になっている方、ちょっと待ってください!
結論から言うと、私たちが知っているあの「ビーソフテン ローション 0.3%」という名前の製品は、確かに現在は製造・販売されていません。
「やっぱり販売中止なんじゃん!」
そう、言葉通りに受け取れば「販売中止」は事実です。
ですが、これは製品の成分や効果が悪かったから中止になった、というネガティブな理由ではないんです。
実は、そこには「大人の事情」というか、製薬業界特有のルールや、製造メーカー側の大きな問題が絡んでいるんです。
この「販売中止」という言葉だけが独り歩きしてしまい、多くの人が「もうあの保湿剤は使えないんだ…」と誤解してしまっているのが現状です。
では、なぜ「ビーソフテン ローション」という名前が消えてしまったのか?
本当の理由は、大きく分けて2つあります。
理由1:メーカー「日医工」の深刻な問題(後ほど詳しく!)
まず一つ目。これが一番大きな理由とも言えますが、製造販売元である「日医工(にちいこう)株式会社」が、2020年頃から非常に深刻な問題を起こしてしまったことです。
詳しくは次の見出しでガッツリ解説しますが、医薬品の製造過程で「え、そんなことしちゃうの?」と驚くような不祥事が発覚し、国から厳しい行政処分を受けました。
その結果、多くの医薬品の製造・出荷がストップしてしまいました。ビーソフテン ローションもその影響をモロに受けてしまったんです。
これが、市場からビーソフテン製品が一気に姿を消した、直接的な引き金の一つです。
理由2:製品名の「変更」(販売中止ではない!?)
そして二つ目の理由。こちらが少しややこしいのですが、実は「ビーソフテン ローション」は、その名前を変えて現在も存在している(存在していた)んです。
「え、どういうこと?」
ビーソフテン ローションは、いわゆる「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」です。先発品は「ヒルドイドローション」という、これまた超有名な保湿剤ですね。
ジェネリック医薬品は、昔は「ビーソフテン」のような独自の製品名(ブランド名)をつけることが一般的でした。
しかし、医療現場で「どの薬も結局は同じ成分なのに、名前が違いすぎて分かりにくい!」という問題が多発しました。
そこで国(厚生労働省)が、
「ジェネリック医薬品の名前は、『一般名(成分名)+剤形+会社名』に統一しましょうね」
というルールを推進し始めました。
このルール変更に伴い、「ビーソフテン ローション 0.3%」は、
「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」
という、非常に分かりやすい(けど味気ない)名前に変更されたのです。
つまり、中身は同じまま、名前だけがお引越しした、というわけです。
ですから、厳密に言えば「ビーソフテン ローション」という名前の製品は「販売中止」になりましたが、中身が同じ製品は「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」として存続していたのです。
…ただし。
先ほどの理由1(メーカーの問題)が大きすぎて、結局その「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」自体も、安定して供給されないという最悪のコンボが発生してしまったんですね。
これが、「ビーソフテンが販売中止になった」と言われるウワサの全体像です。
まとめると、
- 事実1:「ビーソフテン ローション」という名前の製品はもうない。
- 事実2:名前が「ヘパリン類似物質ローション「日医工」」に変わった。
- 事実3:そのメーカー(日医工)が深刻な問題を起こし、名前が変わった製品も供給不安定になった。
この3つが組み合わさって、「ビーソフテン販売中止」というウワサが広まった、というわけです。
では、次の章で、そのメーカー「日医工」に一体何があったのか、もう少し詳しく掘り下げてみましょう。
メーカー「日医工」に起きた重大な問題と過去の自主回収の真相

「ビーソフテンがなくなった理由」の核心とも言える、メーカー「日医工」の問題。
これが本当に衝撃的というか、「そんなことあっていいの?」と耳を疑うレベルの話なんです。
私たち患者からすれば、処方される薬は100%安全で、決められた品質基準を守って作られていると信じていますよね。
しかし、日医工はその信頼を根底から覆すようなことをしてしまいました。
発覚した「品質不正」と行政処分
2020年頃から、日医工が製造する医薬品について「いつもと違う」「効果が薄い気がする」といった声が医療現場から上がり始めました。
内部告発やその後の調査によって、とんでもない事実が明るみに出ます。
なんと、日医工は国が承認していない手順で医薬品を製造したり、品質試験で「不合格」になった製品を、不正な操作をして「合格」として出荷していたのです。
あり得ないですよね。
例えば、こんなことが行われていました。
- 品質試験で基準値に達しなかった薬を、こっそり再試験して合格させたり…
- 本来とは違う原料を使ったり、手順を省略したり…
- そういった不正を隠すために、製造記録を改ざんしたり…
しかも、それが10年以上も前から常態化していたというから、もう言葉もありません。
当然、これは医薬品医療機器等法(旧・薬事法)に違反する重大な行為です。
事態を重く見た富山県(日医工の工場があった場所)や厚生労働省は、日医工に対して厳しい処分を下しました。
それが、「業務停止命令」です。
主力工場が数十日間にわたって稼働停止に追い込まれました。これにより、日医工が製造していた約400品目もの医薬品の供給がストップ、または大幅に遅れることになりました。
ビーソフテンも例外ではなかった「自主回収」
「でも、ビーソフテン自体に問題があったわけじゃないんでしょ?」
そう思いたいところですが、残念ながらビーソフテン(当時は「ヘパリン類似物質ローション「日医工」」に名前が変わっていました)も、この一連の問題と無関係ではありませんでした。
日医工が起こした問題は広範囲にわたり、どの製品が適切に製造されていたのか、その信頼性自体が揺らいでしまいました。
また、ビーソフテンに関しては、この大きな問題が発覚するより前にも、自主回収(クラスII)が行われたことがあります。
例えば2011年や2012年には、製剤見本(お医者さんが患者さんに見せるためのサンプル)の外箱の表示が間違っていた、という理由で自主回収が行われています。
これは「健康被害の恐れはまずない」とされるクラスIIの回収で、中身の品質に問題があったわけではありませんでした。
しかし、2020年以降の一連の不正製造問題は、レベルが違います。
「ビーソフテンも、もしかしたら不正な手順で作られていたんじゃないか?」
そんな疑念が広がり、医療現場では日医工の製品全体を避ける動きも出ました。
そして、業務停止命令によって製造ラインが止まったことで、ビーソフテン(ヘパリン類似物質ローション「日医工」)は市場から物理的に姿を消していくことになります。
日医工の「今」と供給の現実
業務停止命令を受け、日医工は経営再建を目指しました。しかし、一度失った信頼を取り戻すのは簡単ではありません。
さらに、ジェネリック医薬品メーカー全体の品質問題(日医工だけでなく、他の大手メーカーでも不正が発覚しました)が社会問題となり、業界全体で「ジェネリック医薬品が足りない」という異常事態に陥りました。
日医工は事業の立て直しを図りましたが、結局、2023年に上場廃止となり、現在は事業再生ADRという手続きのもとで再建を進めています。
多くの医薬品の製造販売承認を他の会社に譲渡(売却)したり、製造品目を大幅に絞ったりしています。
その結果、「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」も、残念ながら安定供給が難しい状況が続いているのです。
これが、私たちが「ビーソフテン ローション」を手に入れられなくなった、最も重くて深刻な理由です。
薬局で「日医工さんの薬はちょっと今、入ってこなくて…」と言われる背景には、こんな大変な事情があったんですね。
実は「販売名が変更」されただけ?旧製品と新製品の違いを解説

さて、前の章でメーカー「日医工」の大変な事情をお話ししました。
その話と並行して進んでいたのが、先ほど少し触れた「販売名の変更」です。
「ビーソフテン ローション 0.3%」
↓
「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」
この変更、私たちにとっては「え、なんで名前変えるの?分かりにくい!」と思ってしまいますよね。
でも、これにはちゃんとした理由(というか国の意向)がありました。
なぜ名前が変わった?「一般名処方」の流れ
昔、病院で処方箋をもらうと、そこには「ビーソフテン ローション」とか「ヒルドイド ローション」といった、具体的な「製品名(ブランド名)」が書かれていました。
薬局は、その処方箋に書かれた通りの薬を渡すのが基本でした。
でも、これだと問題がありました。
先発品の「ヒルドイド」も、ジェネリックの「ビーソフテン」も、中身の有効成分は同じ「ヘパリン類似物質」です。効果も基本的には同じ。でも、値段はジェネリックの方が安い。
国としては、医療費を抑えたいので、もっとジェネリック医薬品を使ってもらいたい。
そこで、「処方箋に製品名じゃなくて、『一般名(成分名)』を書きましょう」というルール(一般名処方)を推進し始めたんです。
例えば、処方箋に「ビーソフテン ローション」と書く代わりに、
「【般】ヘパリン類似物質ローション 0.3%」
と書くようにしたのです。(【般】は一般名のマーク)
こうすれば、薬局に行ったときに、患者さんは「先発品のヒルドイドにしますか?それともジェネリックにしますか?」と選べるようになります。
この流れをさらに進めるために、「ジェネリック医薬品自体の名前も、成分名に統一しちゃえ!」となったわけです。
その結果、
- 「ビーソフテン ローション」は → 「ヘパリン類似物質ローション「日医工」」
- 「(他社の)〇〇ローション」は → 「ヘパリン類似物質ローション「〇〇」」
というように、【成分名+剤形+会社名】というフォーマットに統一されていきました。
この変更は2020年頃から本格的に行われ、「ビーソフテン」という愛称は公式の場から姿を消すことになったのです。
旧製品と新製品(名称変更品)に違いはあるの?
「名前が変わっただけって言うけど、本当に中身は同じなの?」
これは一番気になるところですよね。
答えは、「はい、有効成分も添加物も、基本的には全く同じです」。
「ビーソフテン ローション 0.3%」と「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」は、法律上も「同一の医薬品」として扱われます。
ボトルのデザインやラベルが変わっただけで、中身の液体は私たちが知っているあのビーソフテンそのもの。
使用感(テクスチャ)や匂い、保湿効果など、すべて同じです。
ですから、「ビーソフテンじゃなきゃイヤだ!」という方も、「ヘパリン類似物質ローション「日医工」」が手に入れば、それはビーソフテンだと思って安心して使って大丈夫だったんです。
…そう、日医工の問題で供給が止まるまでは。
結局、「ビーソフテン」の代わりはどうなる?
まとめると、
- 「ビーソフテン」は「ヘパリン類似物質ローション「日医工」」に改名した。
- でも、その「日医工」が製造トラブルで供給停止状態になった。
という二重苦で、私たちはビーソフテン(及びその改名品)を手に入れられなくなってしまいました。
「じゃあ、もうあの保湿剤は諦めるしかないの…?」
いいえ、そんなことはありません!
思い出してください。ビーソフテンは「ジェネリック医薬品」です。
ということは、同じ有効成分「ヘパリン類似物質」を使った薬は、他にもたくさんあるんです!
そうです。
- 先発品の「ヒルドイド」
- 日医工以外の他社が作っているジェネリック(「ヘパリン類似物質ローション「〇〇」」)
これらがあれば、ビーソフテンとほぼ同じ効果が期待できます。
さらに!
最近では、この「ヘパリン類似物質」を配合した医薬品が、処方箋なしで買える「市販薬」として、薬局やドラッグストアにたくさん並ぶようになりました!
次の章からは、この「ヘパリン類似物質」という魔法のような成分について、そして私たちが今すぐ手に取れる「代わりの市販薬」について、詳しく見ていきましょう!
ビーソフテンの主成分「ヘパリン類似物質」とは?その驚くべき保湿効果

さて、ここまで「ビーソフテン」や「ヒルドイド」の話をしてきましたが、これらの薬がなぜこんなに人気なのか。
その秘密は、すべて主成分である「ヘパリン類似物質(ヘパリンるいじぶっしつ)」にあります。
このちょっと舌を噛みそうな名前の成分、一体何者なんでしょうか?
「なんかよく分からないけど、保湿力がスゴイやつ」
という認識の方も多いと思いますが、その「スゴさ」にはちゃんと医学的な理由があるんです。
この章では、ヘパリン類似物質がなぜ「究極の保湿成分」とまで言われるのか、そのパワーの秘密をアホでもわかるように(笑)解説します!
ヘパリン類似物質の「3つの神効果」
ヘパリン類似物質には、他の保湿剤(例えばワセリンとか)にはない、3つの大きな特徴的な働きがあります。
それが、「保湿」「血行促進」「抗炎症」の3つです。
これがビーソフテンやヒルドイドがただの保湿剤と一線を画す理由です。
- 保湿作用(水分をガッチリ掴む!)
- 血行促進作用(肌の代謝をアップ!)
- 抗炎症作用(肌荒れを鎮める!)
一つずつ見ていきましょう。
① 保湿作用:肌の「中」から潤わせる力
まず、一番大事な「保湿作用」。
多くの保湿クリーム、例えばワセリンは、肌の表面に「フタ」をして、水分の蒸発を防ぐ「エモリエント効果」がメインです。
でも、ヘパリン類似物質は違います。
ヘパリン類似物質は、肌の奥深く、角質層まで浸透していきます。そして、水分子と強く結びつく性質(親水性)を持っています。
肌の内部で水分をガッチリと掴み、保持してくれるんです。
さらに!
肌が本来持っている「天然保湿因子(NMF)」という、うるおい成分を増やす働きまで助けてくれます。
つまり、肌の表面にフタをするだけでなく、肌の内側から水分を湧き上がらせる力(保水力)そのものを高めてくれるんです。
これが、ヘパリン類似物質が「乾燥肌の治療薬」と呼ばれる理由です。カサカサの肌を、根本から立て直す力があるんですね。
② 血行促進作用:肌のターンオーバーを正常化
これがワセリンにはない、ヘパリン類似物質のユニークな能力です。
ヘパリン類似物質は、皮膚の下にある毛細血管の血流を良くする働きがあります。
「肌の保湿と、血流って関係あるの?」
大ありです!
肌は、血液から栄養や酸素を受け取って、新しい細胞に生まれ変わっています(これがターンオーバー)。
血流が悪くなると(例えば冷え性とか)、肌に十分な栄養が届かず、ターンオーバーが乱れてしまいます。
古い角質がたまってゴワゴワしたり、肌がくすんだり、乾燥が進んだり…。
ヘパリン類似物質は、血流を良くすることで、肌のターンオーバーを正常化する手助けをしてくれます。新しい元気な肌細胞が生まれやすくなるんですね。
打ち身やあざ(血行障害)の治療にも使われるのは、この血行促進作用のおかげです。
③ 抗炎症作用:カサカサによる炎症を鎮める
乾燥がひどくなると、肌がムズムズしたり、赤くなったりしませんか?
あれは、乾燥によって肌のバリア機能が壊れ、軽い「炎症」が起きている状態です。
ヘパリン類似物質には、この軽い炎症を鎮めてくれる「抗炎症作用」もあります。
保湿しながら、同時に肌荒れや炎症もケアしてくれる。まさに一石二鳥ですよね。
「アトピー性皮膚炎」や「皮脂欠乏症」といった、炎症を伴う乾燥肌の治療に皮膚科でよく処方されるのは、この3つの効果がすべて揃っているからなんです。
ただの「保湿」じゃない、「肌の治療薬」としての側面が強いのが、ヘパリン類似物質のスゴイところなんですね。
ステロイドは含まれている?ビーソフテン系ローションの安全性と特徴

「ビーソフテンって、皮膚科の薬だから強いんじゃないの?」
「もしかして、ステロイドが入ってる?」
こういう心配をされる方、実はすごく多いんです。
たしかに、皮膚科の塗り薬=ステロイド、というイメージは根強いですよね。特に「抗炎症作用」があると聞くと、なおさら不安になるかもしれません。
でも、安心してください!
ビーソフテン ローション(及び、主成分のヘパリン類似物質)には、ステロイド成分は一切含まれていません。
これは声を大にして言いたいところです。
ステロイドとの「決定的な違い」
ステロイド(副腎皮質ホルモン)は、非常に強力な「抗炎症作用」を持つ薬です。
アトピー性皮膚炎や湿疹などで、赤みや腫れ、かゆみがひどい時に処方され、その炎症を「叩き潰す」ように強力に抑え込みます。
その効果は絶大ですが、ご存知の通り、長期間使い続けたり、使い方を間違えたりすると、
- 皮膚が薄くなる(皮膚萎縮)
- 毛細血管が浮き出て見える(毛細血管拡張)
- ニキビができやすくなる
といった副作用の心配があります。
一方、ヘパリン類似物質は、全く違うアプローチの薬です。
ヘパリン類似物質の抗炎症作用は、ステロイドに比べると非常にマイルドです。ステロイドのように、ひどい炎症を一気に鎮める力はありません。
その代わり、ヘパリン類似物質のメインの仕事はあくまで「保湿」と「血行促進」です。
肌そのもののコンディションを良くして、バリア機能を高めることで、結果的に炎症が起きにくい肌に導いていく、というイメージですね。
ビーソフテンとステロイドは、全くの別物。「攻め」のステロイドに対して、「守り・育てる」のがビーソフテン(ヘパリン類似物質)です。
赤ちゃんや敏感肌でも使える「安全性」
ステロイドが含まれていない最大のメリットは、その「安全性」の高さです。
ヘパリン類似物質は、作用が非常に穏やかで、長期連用による深刻な副作用の心配がほとんどありません。
(ただし、後述する「血行促進」に関する注意点はあります)
そのため、皮膚がデリケートな赤ちゃん(乳幼児)の保湿剤として処方されることも非常に多いです。
もちろん、大人の敏感肌や、ステロイドを使いたくない顔、首などのデリケートな部分の保湿にも最適です。
副作用を気にせず、化粧水や乳液のように日常的に使えるのが、ヘパリン類似物質が「保湿の王様」として愛され続ける理由なんですね。
ローション、クリーム、スプレー…剤形(タイプ)の違い
ビーソフテン(ヘパリン類似物質)には、ローション以外にも色々なタイプ(剤形)があります。
これも安全性や特徴に関わるので、知っておくと便利ですよ。
| 剤形 | 特徴 | おすすめの部位・季節 |
|---|---|---|
| ローション(液状) (ビーソフテン ローションなど) |
サラッとした化粧水のようなテクスチャ。伸びが良く、ベタつかない。 | 顔、頭皮、背中など広範囲。 夏場や、ベタつきが苦手な人。 |
| クリーム(油性/水性) (ビーソフテン クリームなど) |
ローションよりもしっとり。油分でフタをする効果(エモリエント効果)も高い。 | 手足、ひじ、かかとなど特に乾燥する部分。 冬場。 |
| スプレー | 霧状に出てくる。手が届きにくい背中などに便利。 | 背中、お尻など。 |
| フォーム(泡) | 泡で出てくるため液だれしにくく、肌に優しい感触で広げられる。 | 頭皮や、摩擦を避けたいデリケートな部分。 |
ビーソフテン ローションは、この中でも特に「サラッとしていて使いやすい」と人気でした。
顔に化粧水感覚で使ったり、お風呂上がりに全身にサッと塗ったりするのに最適だったんですね。
ステロイドフリーで安全、かつ、様々な剤形があって使いやすい。
これがビーソフテン系ローションの大きな特徴です。
さて、こんなに素晴らしいヘパリン類似物質。
「病院に行かないと手に入らないんでしょ?」
いいえ、そんな時代は終わりました!
次の章で、いよいよ「処方箋なしで買える」市販薬について、詳しくご紹介します!
・【要確認】市販薬と処方薬(医療用)の成分・濃度の違い
・ドラッグストアや薬局で代用品を探す時の選び方と注意点
・Amazonや楽天などネット通販での購入は安全?個人輸入のリスク
・ビーソフテン系ローションを最も効果的に使うための正しい塗り方
処方箋なしで買える!ビーソフテンの代わりになる市販薬一覧

お待たせしました!
「ビーソフテンが手に入らなくて困ってる!」
「病院に行く時間がないけど、あの保湿力が欲しい!」
そんな皆さんに朗報です。
数年前までは医師の処方箋が必須だった「ヘパリン類似物質 0.3%」配合の医薬品が、今や「第2類医薬品」として、ドラッグストアやネット通販で買えるようになったんです!
これは本当に画期的なことですよね。
しかも、ビーソフテンのメーカーだった「日医工」のグループ会社(テイコクファルマケア)や、他の大手製薬会社から、たくさんの製品が発売されています。
ここでは、ビーソフテン ローションの代わりとして超優秀な「ヘパリン類似物質 0.3%」配合の市販薬をいくつかピックアップしてご紹介します!
【ローションタイプ】(ビーソフテン ローションに近いもの)
まずは、ビーソフテン ローションと同じ、サラッとした化粧水タイプの代替品です。
ビーソフテンαローション(テイコクファルマケア)
「え、ビーソフテンって名前がついてる!」
そうです。なんと、ビーソフテンの「α(アルファ)」がついた市販薬バージョンが存在するんです。
これは、医療用のビーソフテンを製造販売していた「帝國製薬」のグループ会社である「テイコクファルマケア」が発売している製品。
いわば「ビーソフテンの正統な後継者(市販薬版)」とも言える存在です。
もちろん、有効成分は「ヘパリン類似物質 0.3%」。
添加物も、医療用ビーソフテン ローションとほぼ同じ構成(カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、グリセリンなど)で作られています。
「ビーソフテンの使用感が忘れられない!」という方は、まずこれを試してみるのが一番のおすすめです。
ヒルマイルド ローション(健栄製薬)
テレビCMでもおなじみ、「ヒルマイルド」シリーズのローションタイプです。
「健栄製薬」という、消毒用アルコールやワセリンなどで昔から信頼のある会社が作っています。
もちろん、ヘパリン類似物質 0.3%配合。
こちらもサラッとしたテクスチャで、顔から全身まで広範囲に使いやすいのが特徴です。
ドラッグストアでの取り扱いも非常に多いので、手に入りやすさNo.1かもしれません。
Saiki(さいき)治療ローション(小林製薬)
こちらも有名な「Saiki」シリーズ。
ヘパリン類似物質 0.3%に加え、抗炎症成分の「グリチルリチン酸二カリウム」や、肌の修復を助ける「アラントイン」も配合されています。
保湿だけでなく、乾燥による肌荒れや炎症を積極的に治したいという人に向いています。
少しとろみのあるテクスチャが特徴です。
【クリームタイプ】(よりしっとりさせたい人向け)
ローションでは物足りない、もっとフタをしたい!という方にはクリームタイプもあります。
ビーソフテンαクリーム(テイコクファルマケア)
ローションと同じく、「ビーソフテン」の名前を冠した市販のクリームです。
医療用のビーソフテン クリーム(水性)に近い使用感で、ベタつきすぎず、しっとりと肌を保護してくれます。
ヒルマイルド クリーム(健栄製薬)
ヒルマイルドのクリーム版。ローションと人気を二分する製品です。
油分もバランスよく配合されており、冬場のカサカサや、ひじ・かかと・手の甲など、特に乾燥が気になる部分に最適です。
HPクリーム(グラクソ・スミスクライン)
市販のヘパリン類似物質クリームとしては、かなり古くからある定番商品です。
「HP」はヘパリン(Heparin)の頭文字から来ていますね。
長年の実績があり、根強いファンが多いクリームです。
【その他】スプレーや泡タイプ
医療用と同じく、市販薬にも様々な剤形があります。
- ビーソフテンαスプレー(テイコクファルマケア):手が届きにくい背中に。
- ヒルマイルドフォーム(健栄製薬):泡タイプで、摩擦レスに塗りたい顔や頭皮に。
このように、「ビーソフテン ローション」が販売中止(名称変更&供給不安)になっても、全く同じ有効成分の市販薬がこれだけたくさんあるんです!
もう「ビーソフテン難民」になる必要はありませんね。
【要確認】市販薬と処方薬(医療用)の成分・濃度の違い

「市販薬がたくさんあるのは分かったけど…」
「どうせ、市販薬って医療用に比べて成分が薄かったり、効果が弱かったりするんでしょ?」
そう考える方、多いと思います。
確かに、多くの薬(例えば痛み止めや胃薬)は、医療用の方が成分量が多かったり、種類が違ったりします。
では、「ヘパリン類似物質」の場合はどうなのでしょうか?
これは非常に重要なポイントです。
驚き!有効成分の「濃度」は全く同じ!
結論から言います。
先ほど紹介した「ビーソフテンαローション」や「ヒルマイルド ローション」などの【第2類医薬品】は…
医療用のビーソフテン ローション(ヒルドイド ローション)と、有効成分「ヘパリン類似物質」の濃度が全く同じ「0.3%」です!
すごくないですか?
病院で処方される薬と全く同じ濃度のものが、処方箋なしで買えてしまうんです。
(だから「第2類医薬品」に指定されており、薬剤師さんや登録販売者さんからの説明が必要とされています)
「じゃあ、効果も全く同じってこと?」
はい、有効成分の「保湿」「血行促進」「抗炎症」という3つの効果については、理論上、全く同じ効果が期待できます。
何が違うの?「添加物」と「使用感」
「濃度が同じなら、何が違うの?」
わずかな違いですが、主に「添加物」が異なる場合があります。
添加物とは、有効成分以外に含まれているもので、薬の形を保ったり、使用感を良くしたり、腐らないようにしたり(防腐剤)するものです。
例えば、医療用のビーソフテン ローションと、市販のビーソフテンαローションは、添加物もほぼ同じ構成になっています。そのため、使用感も非常に近いです。
しかし、例えば「ヒルマイルド ローション」や「Saiki」は、それぞれ独自の添加物(保湿成分や抗炎症成分など)を加えて、使用感や付加価値を変えています。
- 「ヒルマイルド」は、よりしっとり感を重視した配合
- 「Saiki」は、抗炎症成分を追加して、肌荒れケアを強化
といった具合です。
「医療用ビーソフテン(ヒルドイド)のジェネリック」が、ビーソフテン ローション「日医工」や「サワイ」、「トーワ」など、メーカーによって微妙に使用感が違ったのと同じです。
市販薬も、「ヘパリン類似物質 0.3%」という土台は同じですが、各社が「プラスアルファ」の部分で工夫を凝らしている、と考えてください。
「化粧品」のヘパリン類似物質配合品との違い
ここで一つ、非常に大事な注意点があります。
最近、ドラッグストアの「化粧品」コーナーや雑貨屋さん、ネット通販で、
「ヘパリン類似物質 配合!」
「ヒルドイドと同じ成分入り!」
とうたった、化粧水やクリーム(医薬部外品や化粧品)を見かけることが増えました。
これらは、「医薬品」ではありません。
医薬品(第2類医薬品)のヘパリン類似物質が「0.3%」配合されているのに対し、これら「化粧品」や「医薬部外品」にどれだけ配合されているかは、法律上、明記する義務がありません。
(医薬部外品の場合は「有効成分」として表示されますが、濃度は医薬品とは異なる場合があります)
「医薬品」は「治療」を目的としていますが、「化粧品」はあくまで「保湿・肌を整える」ことが目的です。
もしあなたが、医療用のビーソフテンやヒルドイドと「同等の効果」を求めるのであれば、必ず【第2類医薬品】と書かれた製品を選ぶようにしてください。
パッケージの裏側に「第2類医薬品」と書いてあれば、それは「ヘパリン類似物質 0.3%」がしっかり配合されている証拠です。
ドラッグストアや薬局で代用品を探す時の選び方と注意点

「よし、じゃあ早速ドラッグストアに買いに行こう!」
そう思ったあなた。いざ売り場に行くと、今度は「どれを選べばいいか分からない…」と悩むかもしれません。
先ほど紹介した「ヒルマイルド」「ビーソフテンα」「Saiki」など、似たような製品がたくさん並んでいますからね。
ここでは、ドラッグストアや薬局で、ビーソフテン ローションの代用品を選ぶための「賢い選び方」と「注意点」をお教えします!
選び方のポイント1:まずは「剤形」で選ぶ
あなたがビーソフテン ローションに求めていたのは、どんな使用感でしたか?
① サラッとした化粧水感覚で使いたい(顔や全身に)
→ 「ローションタイプ」を選びましょう。
(例:ビーソフテンαローション、ヒルマイルド ローション)
② しっかり保湿したい、フタが欲しい(手足や冬場に)
→ 「クリームタイプ」を選びましょう。
(例:ビーソフテンαクリーム、ヒルマイルド クリーム)
③ 手が届きにくい背中に使いたい
→ 「スプレータイプ」が便利です。
(例:ビーソフテンαスプレー)
まずは、あなたが「どの部位に」「どんな使用感で」使いたいのかをハッキリさせることが、失敗しない第一歩です。
ビーソフテン ローションの代替品を探しているなら、まずは「ローション」と書かれたものから試すのが王道ですね。
選び方のポイント2:「プラスアルファ」の成分で選ぶ
どれも「ヘパリン類似物質 0.3%」は同じです。
違いは「添加物」や「プラスアルファの有効成分」にあるとお話ししました。
・とにかく医療用ビーソフテンに近いものがいい!
→ 「ビーソフテンα」シリーズは、医療用の添加物に近いため、使用感が似ている可能性が高いです。
・乾燥による肌荒れや、かゆみも気になる!
→ 「Saiki」のように、抗炎症成分(グリチルリチン酸二カリウムなど)や、かゆみ止め成分(ジフェンヒドラミンなど)が追加配合されているものを選びましょう。
・無香料・無着色・アルコールフリーなど、低刺激にこだわりたい!
→ 多くの製品が低刺激に配慮していますが、特に敏感肌の方は、パッケージの裏を見て「エタノール(アルコール)フリー」や「パラベンフリー」などの表記を確認すると良いでしょう。
選び方のポイント3:「容量」と「価格」で選ぶ
これも大事なポイントですよね。
市販薬は、当然ですが医療用のように保険適用(通常3割負担)にはなりません。全額自己負担(10割負担)です。
医療用のビーソフテン ローション(50g)は、薬価(薬の定価)が約900円(※執筆時点)なので、3割負担なら窓口で支払うのは約270円でした。
一方、市販薬は同じくらいの容量(例:50g)で、1,000円~1,500円程度することが多いです。
「た、高い…!」
そうなんです。これが市販薬のデメリットです。
病院の診察代を考えても、定期的に大量に使う人は、皮膚科で処方してもらう方がトータルでは安くなります。
しかし、市販薬には「病院に行く手間と時間がかからない」という、お金には代えられないメリットがあります。
ドラッグストアでは、製品ごと、お店ごと、またはセールの時期によっても値段が変わります。
また、大容量ボトル(100gなど)の方が、グラム単価は安くなる傾向があります。
「まずは小さいサイズで試してみて、肌に合ったら大容量を買う」というのが賢い買い方ですね。
【重要】薬剤師さん・登録販売者さんに相談しよう!
これらの市販薬は「第2類医薬品」です。
レジに持っていくと、薬剤師さんや登録販売者さんから「何かお探しですか?」「この薬は初めてですか?」と声をかけられることがあります。
これは、販売する側に「情報提供の努力義務」があるからです。
面倒くさがらずに、ぜひ相談してみてください。
「今まで病院でビーソフテン ローションをもらってたんですが、販売中止と聞いて…。代わりになるローションを探してます」
と具体的に伝えれば、
「ああ、それならこちらのビーソフテンαローションが使用感近いですよ」
「もし背中にも塗るなら、スプレータイプもありますよ」
と、プロの視点で最適なものを提案してくれますよ!
Amazonや楽天などネット通販での購入は安全?個人輸入のリスク

「ドラッグストアに行くのも面倒…」
「近所のお店だと、欲しいやつが売り切れてた…」
そんな時、真っ先に思い浮かぶのが、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといったネット通販ですよね。
クリック一つで自宅に届けてくれるなんて、本当に便利な時代です。
では、ビーソフテンの代替品である「第2類医薬品」を、ネット通販で買うのはアリなのでしょうか?
安全性やリスクについて解説します。
国内のネット通販(Amazon・楽天など)での購入
結論から言うと、全く問題ありません。安全に購入できます。
以前は「医薬品のネット販売」は規制が厳しかったのですが、2014年以降、ルールが明確化されました。
「第2類医薬品」(ヒルマイルドやビーソフテンαなど)や「第3類医薬品」は、薬剤師や登録販売者が常駐している薬局・薬店であれば、ネット販売が許可されています。
Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングに出店している「〇〇ドラッグストア 楽天市場店」や「Amazon.co.jp(直販)」などは、この許可をちゃんと受けて運営されています。
ですから、これらの大手ショッピングモールで市販薬を買うのは、近所のドラッグストアで買うのと安全性は同じです。
メリットとしては、
- ドラッグストアより安く買えることがある(ポイント還元含む)
- 重いボトルを家まで運んでくれる
- 近所では売っていない製品も買える
などがあります。
デメリットとしては、
- 送料がかかる場合がある
- すぐに手に入らない(配送時間がかかる)
- 薬剤師さんに直接相談しながら選べない
といった点ですね。
「もう買う製品は決まっている!」というリピーターさんにとっては、ネット通販は非常に便利でお得な選択肢と言えます。
危険!「個人輸入」や「フリマアプリ」は絶対にダメ!
ここで絶対に注意してほしいのが、「個人輸入」と「フリマアプリ(メルカリなど)」です。
① 個人輸入代行サイト
ネットで検索すると、「医療用ヒルドイド(ビーソフテン)個人輸入します」といった海外のサイト(やその代行業者)が見つかることがあります。
「海外の処方薬が安く手に入る!」と魅力的に見えるかもしれませんが、これは絶対に手を出してはいけません。
- 偽造品(ニセモノ)のリスク:中身が全く違うものや、不衛生な環境で作られたものが送られてくる可能性があります。
- 健康被害のリスク:偽造品を使って肌に深刻なダメージが出ても、誰も補償してくれません(日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外です)。
- 法律違反のリスク:医師の処方箋が必要な薬を、不正に輸入・使用することは法律に触れる可能性があります。
ビーソフテン(ヘパリン類似物質)は、日本国内で、安全な市販薬(第2類医薬品)が手に入ります。わざわざ危険な個人輸入を選ぶ理由は一つもありません。
② フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)
「病院で処方してもらったけど、使いきれなかったので出品します」
メルカリやラクマなどで、医療用のヒルドイドやビーソフテン(の残り)が出品されているのを見かけることがあります。
これも、絶対に買ってはいけません。
そもそも、医薬品(処方薬・市販薬問わず)を、許可なくフリマアプリで売買することは法律で禁止されています。
出品されている時点でアウトです。
さらに、
- その人がいつ処方されたものか不明(古いかも)
- どんな環境で保管されていたか不明(変質してるかも)
- 本当に本物かどうかも不明
こんな得体の知れないものを、自分の大切な肌に塗れますか?
ビーソフテン ローションは、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング、またはお近くのドラッグストアで、「第2類医薬品」として販売されている新品を、必ず購入するようにしてくださいね。
ビーソフテン系ローションを最も効果的に使うための正しい塗り方

さて、無事にビーソフテンの代わりになる市販薬(ヘパリン類似物質ローション)を手に入れました!
「さっそくお風呂上がりに塗ろう!」
ちょっと待ってください!
せっかくの高性能な保湿剤も、塗り方が間違っていると効果が半減してしまいます。
「え、塗り方なんて、ただ塗ればいいんでしょ?」
それが違うんです。
ここでは、皮膚科医も推奨する「ヘパリン類似物質」の力を最大限に引き出すための「正しい塗り方」を伝授します!
塗るタイミングは「お風呂上がり5分以内」がゴールデンタイム!
まず、いつ塗るか。
これが一番大事です。
ベストタイミングは、「お風呂上がり、タオルで体を拭いてすぐ(5分~10分以内)」です!
お風呂上がりの肌は、水分をたっぷり含んでいますが、同時に水分が急速に蒸発していく「過乾燥」の状態になりやすいんです。
肌がまだ潤っている、まさにこのゴールデンタイムにヘパリン類似物質ローションを塗ることで、肌内部の水分と一緒にローションの成分を閉じ込めることができます。
洗顔後も同じです。タオルで顔を拭いたら、間髪入れずに塗る!
「ちょっと一息ついてから…」はNG。肌が乾燥し始める前に塗るのが鉄則です。
量はケチらない!「ティッシュが貼り付く」くらいが目安
「市販薬は高いから、チビチビ使おう…」
この気持ち、よーーく分かります。
でも、保湿剤は量が少なすぎると、十分な効果を発揮できません。
じゃあ、「適量」ってどれくらい?
皮膚科でよく使われる目安は、ローション(液状)の場合、
「1円玉大」で、大人の手のひら2枚分
くらいの面積に塗るのが目安です。
全身に塗るなら、かなりの量を使います。
塗った後の肌の状態で言うと、「塗った部分がテカテカして、ティッシュペーパーを1枚乗せたら、ひっくり返しても落ちない」くらいが、しっかり塗れている証拠です。
「ベタベタしすぎじゃ…」と思うかもしれませんが、数分経てば肌になじんでいきます。
量が足りないと、せっかくのヘパリン類似物質が肌の奥まで届く前に蒸発してしまいます。
もったいないと思わず、たっぷり使うこと。これが効果を出す一番の近道です。
塗り方:「刷り込まない」、優しく「乗せる」
どうやって塗っていますか?
もしかして、肌に「刷り込む」ように、ゴシゴシと強く塗り込んでいませんか?
それ、絶対にダメです!
乾燥している肌は、非常にデリケートで傷つきやすい状態です。
ゴシゴシこする「摩擦」は、肌のバリア機能をさらに破壊してしまう最悪の行為。
正しい塗り方はこうです。
- ローションを手のひらに適量とります。
- 塗りたい部分(顔や腕など)に、ポン、ポン、ポンと「点置き」します。
- 手のひら全体を使って、摩擦が起きないように「優しく、一方通行で」塗り広げます。
- シワやキメに逆らわず、毛の流れに沿って塗るのがベストです。
- 最後に、手のひらで肌をそっと包み込むように押さえる(ハンドプレス)と、浸透が良くなります。
「塗る」というより、「肌の上にローションを優しく置いてくる」というイメージです。
特に顔や首などのデリケートな部分は、赤ちゃんを触るように優しく扱ってくださいね。
塗る順番は?
「化粧水や乳液も使ってるんだけど、どの順番で塗ればいい?」
これは悩みますよね。
基本的には、「水分の多いものから先に塗り、油分の多いものでフタをする」のがセオリーです。
ビーソフテン系ローションは、サラッとした水性のローションです。
ですから、
洗顔 →(導入美容液など)→ ヘパリン類似物質ローション →(美容液)→ 乳液やクリーム
の順番が一般的です。
ヘパリン類似物質ローションを「化粧水」の代わり、または化粧水の直後に使うと良いでしょう。
もし、ローションだけでは乾燥が防げない(塗って数時間したら乾く)と感じるなら、それは「フタ」が足りていません。
ヘパリン類似物質ローション(水分補給)を塗った後に、市販の乳液やクリーム、あるいは「ヒルマイルド クリーム」のようなクリームタイプ、または「ワセリン」などで、しっかり油分のフタをしてあげてくださいね!
・【最新情報】ジェネリック品「ヘパリン類似物質ローション」の今後の供給見通し
使用上の注意と副作用:ヘパリン類似物質が使えない人は?

「ビーソフテン(ヘパリン類似物質)はステロイドも入ってないし、安全なんでしょ?」
はい、その通り、非常に安全性の高い薬です。
赤ちゃんからお年寄りまで、長期間使えるのが最大のメリットです。
…しかし。
「薬」である以上、100%安全、誰でも使える、というわけではありません。
ヘパリン類似物質特有の「注意点」と、ごくまれな「副作用」について、しっかり理解しておきましょう。
これは市販薬(第2類医薬品)を買う時にも、薬剤師さんから説明があるかもしれない大事なポイントです。
最大の注意点:「血行促進作用」があること!
思い出してください。ヘパリン類似物質には3つの効果がありました。
「保湿」「抗炎症」そして…
そう、「血行促進作用」です。
血液の流れを良くする。これは肌のターンオーバーには良いことですが、裏を返せば「血が固まりにくくなる」作用があるということです。
(「ヘパリン」という物質自体が、もともと血液をサラサラにする(抗凝固)薬として使われています)
そのため、以下の人は使用に注意が必要です。
-
- 出血している患部(切り傷、すり傷、ジュクジュクした傷口など)
→ 血が止まりにくくなります。絶対に塗らないでください。
- 出血している患部(切り傷、すり傷、ジュクジュクした傷口など)
-
- 血友病、血小板減少症、紫斑病など、出血しやすい病気の人
→ 病気を悪化させる可能性があります。
- 血友病、血小板減少症、紫斑病など、出血しやすい病気の人
- わずかな出血でも重大な結果を招く可能性がある人
→ (例:血液をサラサラにする薬(ワーファリンなど)を飲んでいる人は、医師に相談してください)
「保湿剤だから」と、カミソリ負けで血が滲んでいるところに塗ったり、アトピーを掻きむしって血が出ているところに塗ったりするのは絶対にNGです。
あくまで「乾燥しているが、傷はない」皮膚に使うのが原則です。
ごくまれな「副作用」とは?
ビーソフテン系ローションは、副作用が極めて少ない薬ですが、ゼロではありません。
主な副作用(または肌に合わない場合の反応)としては、以下のようなものが報告されています。
【主な副作用・アレルギー反応】
- 皮膚炎、かぶれ
- かゆみ
- 発赤(赤くなる)
- 発疹(ブツブツができる)
- 刺激感(ヒリヒリ、ピリピリする)
「あれ?保湿のために塗ったのに、逆にかゆくなった!」
「塗ったら、なんだか肌が赤くなってヒリヒリする…」
こんな症状が出た場合は、残念ながらあなたの肌に合っていない(またはアレルギー反応が出ている)可能性があります。
これは、有効成分の「ヘパリン類似物質」そのものに反応している場合もあれば、ローションに含まれる「添加物」(アルコールや防腐剤など)に反応している場合もあります。
特に、肌のバリア機能が壊れまくっている時(ひどい乾燥や炎症時)は、普段は平気な成分でも刺激を感じることがあります。
もし、塗ってみて「おかしいな」と感じたら、すぐに使用を中止し、水で洗い流してください。
それでも症状が治まらない場合は、その製品を持って皮膚科を受診するようにしましょう。
「美容目的」での使用は推奨される?
一時期、「ヒルドイド(ビーソフテン)は究極のアンチエイジングクリームだ!」と話題になり、美容目的で皮膚科に殺到する人が問題になりました。
たしかに「保湿」「血行促進」は、美容(シワ予防やクマ改善)にも良さそうに聞こえます。
しかし、ビーソフテンはあくまで「乾燥肌治療薬」です。
健康な肌の人が、美容クリームとして使うことは、本来の目的ではありません。
(だからこそ、医療保険の財政が圧迫されると問題になったのです)
市販薬(第2類医薬品)も、あくまで「医薬品」です。
パッケージには「乾皮症」「手指の荒れ」「しもやけ」などの効能・効果が書かれています。
「美容」のためではなく、「乾燥による肌トラブルの治療・改善」のために使う、という意識を忘れないようにしたいですね。
(もちろん、その結果として肌がキレイになるのは、素晴らしいことです!)
【最新情報】ジェネリック品「ヘパリン類似物質ローション」の今後の供給見通し

さて、ここまで「ビーソフテン販売中止」の真相と、その完璧な代替品となる「市販薬」についてお話ししてきました。
もう、ビーソフテンが手に入らなくても、私たちは「ヘパリン類似物質 0.3%」の恩恵を受けることができる、と分かりましたね。
「でも、やっぱり気になる…」
「病院で処方してもらうジェネリック品は、もう復活しないの?」
そうですよね。
特に、皮膚科に定期的に通っていて、保険適用で安く手に入れたい方にとっては、市販薬(10割負担)はやっぱり割高です。
最後に、ビーソフテンの「後継品」である医療用のジェネリック医薬品の現状と、今後の見通しについて、2025年現在の最新情報をお伝えします。
日医工の「ヘパリン類似物質ローション」の現状
まず、元祖ビーソフテンのメーカーである「日医工」。
先ほどお話しした通り、日医工は2023年に上場廃止となり、大規模な事業再編の真っ只中にいます。
多くの製品の製造販売承認を、他の会社(例えば武田テバファーマなど)にどんどん譲渡しています。
その結果、残念ながら「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「日医工」」は、2024年頃から限定出荷(出荷調整)が続き、市場からはほぼ姿を消してしまいました。
今後、日医工が再建を果たしたとしても、かつてのように「ビーソフテン(日医工品)」が安定供給される可能性は、非常に低いと言わざるを得ません。
医療現場でも、「日医工」の製品は、他のメーカーのジェネリック品に置き換えられています。
「ビーソフテン」というブランド(日医工製)は、事実上、その役目を終えたと考えてよいでしょう。
朗報!「他社ジェネリック」は安定供給へ
「じゃあ、病院でもらえるジェネリックは全滅なの?」
いいえ、そんなことはありません!
ここが朗報です。
ヘパリン類似物質ローションは、日医工以外にも、たくさんのジェネリックメーカーが製造・販売しています。
- 沢井製薬(サワイ):「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「サワイ」」
- 東和薬品(トーワ):「ヘパリン類似物質ローション 0.3%「トーワ」」
- 武田テバファーマ
- 日本ケミファ
などなど、多くの会社が参入しています。
一時期(2021年~2023年頃)は、日医工や他のジェネリックメーカーの問題が重なり、業界全体で「ヘパリン類似物質」が不足する深刻な事態(ジェネリック医薬品ショック)になりました。
「ヒルドイド(先発品)しか出せません」
「どのメーカーのジェネリックも在庫がありません」
と、薬局で言われた方も多いと思います。
しかし、2024年から2025年にかけて、各社の製造体制がようやく持ち直し、これらの「他社ジェネリック」の供給は、徐々に安定してきています。
もちろん、先発品の「ヒルドイド ローション」も安定して供給されています。
【結論】今後のあなたのベストな選択は?
ビーソフテン ローションを愛用していたあなたの、今後の選択肢は3つです。
選択肢1:皮膚科に行き、「他社のジェネリック」を処方してもらう
(例:「ヘパリン類似物質ローション「サワイ」」など)
- メリット:保険適用で安く手に入る。医師の診察も受けられる。
- デメリット:病院に行く手間と時間、診察代がかかる。
選択肢2:皮膚科に行き、「先発品のヒルドイド」を処方してもらう
- メリット:最も信頼と実績のある先発品が手に入る。
- デメリット:ジェネリックより薬価が高い(窓口負担が少し増える)。病院に行く手間がかかる。
選択肢3:ドラッグストアや通販で「市販薬(第2類医薬品)」を買う
(例:「ビーソフテンαローション」「ヒルマイルド ローション」など)
- メリット:病院に行かずに、今すぐ手に入る。
- デメリット:全額自己負担なので、割高になる。
「ビーソフテン ローション」という名前は消えてしまいましたが、私たちは「ヘパリン類似物質 0.3%」という素晴らしい成分を、失ったわけではありません。
むしろ、医療用でも市販薬でも、選択肢が増えたと前向きに捉えることができます。
あなたのライフスタイルや肌の状態に合わせて、最適な「ヘパリン類似物質ローション」を選んで、これからも賢く保湿ケアを続けていきましょう!




